綴り

主に私の妄想置き場です。サボったらごめんなさい。

2019-01-01から1年間の記事一覧

汚い君

「月が綺麗ですね。」 君は、あーみたいな顔をして誤魔化す。 そんな汚い君も好きだよ。

姉妹。

私の姉は傑作だった。姉としても、人間としても。彼氏がいて、仕事でも大きなプロジェクトを任せられて、両親にも可愛がられて。 でも、姉は遠距離恋愛中の彼に隠れて、男に抱かれていた。それを隠しもせず私に言うのだ。 欠陥品の私は姉を責める気にもなれ…

裏側の気持ち

誰でもよかった。 必要とされたかった。 それが例え都合のいい相手だったとしても。 私を私として認識してくれる人であれば誰でもいいの。 そうすれば一瞬だって心は休められるし、生きる糧にもなった。 何も考えなくてよかった。 でも、そうしていたら本当…

S O S

いつも太陽みたいに笑ってた彼女が暗い顔をしていた 「なんかあった?」 「大丈夫」 彼女はその言葉の一点張りだった。 その3日後、彼女は死んだ。 「大丈夫っていったじゃんか。」 白い箱に入った彼女の前で泣き崩れた俺に彼女はただただ微笑んでるだけだった。

無かったことにしてあげる

私は常に死にたいと思って生きていた。 生きていたいだなんて思ったことは無いし、この先の未来を考えたことすらない。 丁度、飛び降り自殺をしようとしていたとき、仲のいい彼女がそこを通りかかった。 「私、死にたいの。」 「そっか。」 あまりにあっさり言う…

タイムリミット

あと会えるのは数回なのに、話しかけることもできず、目を合わせることもできず、ただ見かけるたびに満足で、充分で。 もう会えないかもしれないと思うと、涙が溢れた。 タイムリミットなんてなければ良かったのに。

桃の飴

話したこともないあなたに一目惚れをしました。 大好きです、とても。 お話できる機会は僕の日常生活では全くなく、あったとしても無駄にしてしまうかもしれません。 けれど、お話はしたくて。 仲良くなりたくて。 あわよくば好きになってほしくて。 右ポケ…

無題

君の好きな人の話にしこたまイライラした。 君の好きな人は、君のしたいことを制限して、泣いて、自分勝手で、なのに君を泳がせて。 そんな君の好きな人に、甘えてんじゃねぇよと往復ビンタを食らわせたい気持ちでいっぱいだったし、私からしたら、最高のビ…

一夜

今日も家に帰ると、両親はいない。どちらとも、違う相手と一夜を明かしに行った。 どうしても、一人きりの夜が嫌で、テーブルの上に置かれた高校生の私には多すぎるお金が嫌で。 私も夜の街に飛び出した。 男の人に抱かれれば、周りから、気持ち悪いだの、尻…

集まり

親戚の集まりに行ってきた。 いとこの子どもは、大きくなってて、ものも沢山喋れるようになっていた。 昔イケメンと言われていたいとこは、おじさんになっていた。 叔父と叔母は、すっかりおじいちゃんとおばあちゃんになっていた。 成長と老いを目に見えて…