2018-08-31 鳥 ポエム 突然彼女から連絡が来た。 「私って必要?」 「必要だよ。」 風の音がする。 急いだ。流石に急いだ。 思いつくビルがあった。 彼女と秘密で入って、屋上で星を見たあのビル。 彼女は柵の外にいた。 「早かったね。」 「何してるの。びっくりするじゃんか。」 「びっくりさせたくて。」 「馬鹿じゃない。」 「ねぇ、私の事好き?」 「そりゃあ、もちろん。」 「幸せにしてくれる?」 「……努力する。」 彼女は少し笑って、鳥の翼みたいなワンピースをなびかせて飛んだ。 咄嗟に出した手はかすりもしなかった。